ハッカ(薄荷)とはいわゆるミント(Mint)のこと
スース―する清涼感は、とても気持ちいい。
紀元前4000年前のエジプトから、
ハッカは気が遠くなるほど長く、世界中で愛されて、
日本でも紀元前60年頃には、栽培が始まったといわれる。
人の手から手へ、
どこまでも人の暮らしに浸透していったハッカ。
その過程で交雑を繰り返し、いまや600種を超える。
なんと順応性の高い、人に従順な植物だろう。
簡単に交雑し自分というものがないのだろうか。
やっぱり従順なほうが愛されるのね、と
ちょっと穿った見方もしてみようか。
そんな、くだらない妄想をしていると、
風が吹き、庭を清々しい香りが通り抜け…
庭に植えたハッカ達が目に飛び込んできた。
和ハッカと、ペパーミントと、スペアミント。
ちゃんと見れば、見た目も、香りも違っているではないか。
何とステレオタイプな妄想だったことか。
似ているようで似ていない。似ていないようで似ている。
何かと「似ている」で括りたがる。
それで解った気になりたがり、思考を辞めてしまう。楽だから。
もしかしたら、ハッカが人に愛されるのは、はるか紀元前の昔、
誰かがハッカにこう言ったからかもしれない。
「私が迷い、考えるのを辞めそうになったら、教えてほしい」
それ以来、ハッカはずっと人に教えてくれているのだろう。
『清涼な風が迷いから目を覚ましてくれるよう祈りを込めて』と。
※画像は和ハーブタロットの「正義」のカード。
ここでは、和ハッカは「正義の逆位置」の和ハーブ。
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